Tag Archives: ペポーゾ

KitchHike n.46&47

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大好きなかぼちゃと栗の季節になりました!カフェでの料理教室など、他の企画もあってキッチハイクの回数が少なくなってしまいました…そしてブログの回数も…でも諦めず(??)書き続けます!それでは最近のキッチハイクメニューを紹介したいと思います★

まずは9月末に行ったキッチハイク46回目のレポートから:参加者のリクエストに合わせて、メニューは全品トスカーナ料理にしました!

アンティパスト (前菜)

  • Panzanella (パンツァネッラ)
  • Asparagi alla fiorentina (フェィレンツェ風アスパラ)

プリーモ (パスタ)

  • Spaghetti ubriachi (「酔っ払った」スパゲッティ)

セコンド(主菜)

  • Peposo (ペポーゾ)
  • Cannellini all’olio(白いんげん煮)

ドルチェ

  • Torta di riso alla carrarina (カッラーラ風ライスケーキ)
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パンザネッラはフェィレンツェの伝統料理、パンのサラダです。さっぱりで冷たい夏料理なので、今年のキッチハイクで出すのは今回で最後だろうと思って用意しました。硬くなった食パン(できればハード系のパンを使うこと)を水に浸してから絞り、トマト、きゅうり、玉ねぎと合わせてサラダにします。多くのイタリア料理のように、味付はとても単純です:塩、黒胡椒、オリーブオイル、お酢だけ。

パンツァネッラと一緒に前菜として出したフィレンツェ風アスパラは軽く茹でてから炒めたアスパラに目玉焼きとパルメザンチーズをトッピングした料理です。実はイタリアの他の地域でも似たような料理があるはずです(レシピやアレンジが少し違っても似たような料理がイタリアの各地域にあるのはイタリア料理の一つの特徴です)。IMG_0395

前菜が他のキッチハイクでも作ったことがありましたが、パスタは今回の新エントリーでした!イタリア語で「スパゲッティ・ウブリアーキ」と呼び、「ウブリアーキ」は「酔っ払った」という意味です。スパゲッティ(他のパスタの種類でも作れます)が酔っ払ってしまう理由とは、ソースに赤ワインを使うことです!赤ワイン以外の材料をほとんど使わないシンプルなソースで、パスタが赤・ピンク色になります。いつもと違う、斬新な一品を作りたい時にオススメです! IMG_0396

赤ワインと3時間ほどじっくり煮込んだ牛スネ肉煮込みのペポーゾはまたフェィレンツェの郷土料理です。
肉の脂身が溶けるまで煮込むため、バターやオリーブオイルなどの油を入れないこと、そしてブラックペッパーとハーブで香りをつけることがこのレシピの秘密です〜(^^)

付け合せとしてセージ香る白いんげんにしました。豆類もトスカーナ料理で大活躍されています!IMG_0398

最後、日本人に不思議に思われる(笑)、お米を使ったケーキ。ライスケーキがよく作りますが、今回のはカッラーラという町のレシピを使いました。さっと煮たお米をケーキ型の底に広げ、その上に卵と牛乳ベースの生地を流したらオーブンで焼きます。食感が違う2層のケーキが出来上がり、見た目も綺麗です!IMG_0399

続いて、47回目のメニュー紹介。10月に入ってから開催したので、秋の味に変わりました!

やっぱり栗とかぼちゃですねw

アンティパスト (前菜)

  • Zuppa di porri (長ネギのスープ)
  • Ricotta fatta in casa con marmellate di castagne e cachi (ジャム添え手作りリコッタチーズ)

プリーモ (パスタ)

  • Linguine al sugo di fegatini (鳥レバーソースのリングイーネ)

セコンド(主菜)

  • Petto di pollo ai funghi (きのこクリームの鶏肉ささみ)
  • Zucca al forno(オーブン焼きかぼちゃ)

ドルチェ

  • Castagnaccio (カスタニャッチョ)
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寒くなってきたのでスープも良いと思って長ネギのスープからスタートしました。イタリアではリークを使いますが、長ネギでもバターとの相性が良く、味がほとんど変わりません。

スープと一緒によく作る自家製リコッタチーズマロン柿ジャム(←柿ジャムも自家製です〜)を添えて出しました。チーズに蜂蜜をかけるのも美味しいですが、ジャムもとてもオススメです(^_^)IMG_0402

パスタにはリングイーネ(スパゲッティよりちょっと平たい形をしているパスタ)を選び、ある意味自分が開発した(笑)鳥レバーソースと合わせました。生クリームも加えた、ハーブ香るソースで、レバーなのに割とデリケートな味です。IMG_0403

セコンドも秋の味覚たっぷりでした:きのこ(マッシュルームとポルチーニ)のクリーミーなソースで和えた鶏肉ささみオーブンで焼いたかぼちゃ。鳥ささみは脂肪が少ないので生クリームと合わせてもあまり重く感じないと思います。そしてマッシュルームだけを入れたら香りが物足りないため、乾燥ポルチーニも加えて香りを深く〜

かぼちゃ(通常のかぼちゃと一緒にバターナッツも使いました)は一口サイズに切り、オリーブオイルやローズマリーをかけた後にオーブンで焼きました。IMG_0404

秋冬のトスカーナ料理のデザートと言えば、やはり栗の粉で作る「カスタニャッチョ」です。これも何回も用意しました!そろそろ今年の新栗の粉を調達しなきゃ〜!IMG_0405
今月、来月もキッチハイクと料理教室を開催しますのでお楽しみに!

KitchHike n.33

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11月は一回しかキッチハイクを行うことができませんでした。その次は明日にありますが、すでに12月で少しクリスマスっぽいテーブルコーディネートやメニューを出そうと思います。

33回目のキッチハイクメニューは以下の通りでした♪

前菜

  • Poundcake di verdure (野菜のパウンドケーキ)
  • Peposo (ペポーゾ)
  • Zuppa di porri (長ねぎのスープ)

パスタ

  • Tagliatelle al purè di zucca e funghi porcini (かぼちゃペーストとポルチーニのタリアテッレ)

サラダ

  • Insalata del giorno (赤カブとアーティチョーク入りサラダ)

デザート

  • Torta di mele e cachi (柿入りアップルケーキ)
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今回、前菜の新メニューは野菜のパウンドケーキだけでした(トスカーナ名物のペポーゾ↑↑長ねぎのスープはこれまでのキッチハイクで何回も出しています)。
「パウンドケーキ」だと甘いイメージがありますが、野菜入りの場合はとキッシュに似たようなものを想像すればいいです。キッシュや「惣菜ケーキ」(イタリア語でtorta salata)などがイタリア料理の中で何種類もあります。今回のキッチハイクで用意したのはピーマン、ズッキーニ、ごぼう、トマト、おかひじきなどを使った2種類のパウンドケーキでした。まぁごぼうとおかひじきはイタリアにはないのでちょっと本場からズレました(^^;
一回作ったら冷凍し、食べる時にオーブントースターで温めるのも楽で美味しいですよ! img_0262
秋の幸たっぷりのメイン料理を作りたくて、かぼちゃペーストとポルチーニのタリアテッレにたどり着きました。かぼちゃをフライパンで炒めながらペースト状になるまで潰し、乾燥ポルチーニを加えて独特な風味を出します。パスタの種類はタリアテッレを使いましたが、ペンネなどの短いパスタも合うと思います♪
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サラダはいつも通りに当日、八百屋さんで見つけた野菜(赤カブ、トレビス、ベビーリーフ)を組み合わせて、オイル漬けアーティチョークも加えました(アーティチョーク大大好きな私ですからw)。
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デザートも秋のテーマに沿って、おばあちゃんレシピのアップルケーキに柿を加えました。柿といえば、この前大量の柿ジャムも作りましたw次回のキッチハイクに活用します〜
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12月のキッチハイクのためにイタリアから持ってきたお菓子や材料、そして拾ったおばあちゃんのレシピを使いたいと思います〜☆
それでは明日のキッチハイクも頑張ります!

KitchHike n.20

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先月と違って、4月はほぼ毎週キッチハイク会がありました♪ 忙しかったですが、たくさんの方が予約してくださって本当に嬉しいです!!常連客もできたかもしれません(笑)
ではでは、早速キッチハイク20回目のメニューについて説明します。
 
前菜
  • Torta di pepe(トルタ・ディ・ペーペ)
  • Polenta di castagne con ricotta e pancetta(栗粉のポレンタ〜ベーコンと自家製リコッタチーズ和え〜)
  • Uova ripiene(詰め卵)
  • Insalata di arance rosse (ブラッドオレンジのサラダ)
メイン
  • Peposo(ペポーゾ)
付け合せ
  • Cannellini con cavolo nero(白いんげんとカボーロネーロ煮)
デザート
  • Zuppa inglese(ズッパ・イングレーゼ)
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イースターの時期でよく食べるものを調べて見たら、トスカーナ州のカマイオーレというところの名物である「ドルタ・ディ・ペーペ」がありました。日本語にすると「黒胡椒ケーキ」になりますが、黒胡椒が効いたお米と小松菜のキッシュです。お米で作ったキッシュって日本人にとってまた不思議な料理かもしれませんね(^^)そしてお米が入っているからこそ結構お腹がいっぱいになります〜笑
その次の栗粉のポレンタ〜ベーコンと自家製リコッタチーズ和えはハードコアの郷土料理と言えます笑 普段はポレンタとはとうもろこし粉から作られますが、トスカーナ州近辺では栗粉から作るものもあります。冬のキッチハイクで出した、栗粉で作るカスタニャッチョや栗粉のフリッテッレと違ってこのポレンタはデザートではなく、パンの代わりにお菜と一緒に食べる料理です。特にベーコンやソーセージと相性がよく、イタリアの山の幸の一つです。
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詰め卵はすでに私のキッチハイクの定番ですが、ブラッドオレンジのサラダ去年作っていたオレンジのサラダのバリエーションです。見た目は想像よりグロいのに味がさっぱりで美味しいですよ!
初めて作る料理ではないのでメインのペポーゾ参考)をパスしたら、白いんげんとカボーロネーロ煮があります。まぁこれもあまり説明が要らないと思います(^_^;)トスカーナ料理でよく合わせる豆類とカボーロネーロ(黒キャベツ)の一品です。味付けは塩胡椒、オリーブオイルだけで、そして上にペコリーノチーズをまぶしてあります♪
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最後、お祖母さんがよく作ってた「ズッパ・イングレーゼ」をやっとキッチハイクで出せるようになりました。見た目はティラミスっぽいですが、全く別ものです。ベースのクリームはティラミスの場合マスカルポーネチーズから作り、ズッパ・イングレーゼの場合カスタードクリームです。そして「アルケルメス」というトスカーナ州の真っ赤なリキュールに浸したビスコッティ・サヴォイアルディがこのデザートの独特な洋酒の味を決めます。子供の頃に苦手だったズッパ・イングレーゼは今凄く懐かしく、美味しく感じました(^^)
今回も以上です〜でも近いうちに21回目キッチハイクについての書き込みもアップするので楽しみにしててください(^o^)
そして来月のキッチハイクは受付中です!特に5月5日に来られる方をお待ちしています!
メニュー情報・予約は→ここ

KitchHike n.15

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今月も忙しかったー!お陰様でたくさんのハイカーがうちのキッチハイクに参加しました。毎回違う方々、違う話、違うメニュー。毎回違う雰囲気のキッチハイクができてとても楽しいです〜♪ 来月もたくさんのゲストをお待ちします!

予約はここー(^-^)

さて、15日目のキッチハイクメニューをコメントします。

前菜

  • Polenta fritta con salsa di funghi(揚げポレンタとポルチーニのカナッペ)
  • Ribollita(リボッリータ)
  • Cime di rapa con salsiccia(菜の花と生ソーセージ炒め)
  • Uova ripiene(詰め卵)

メイン

  • Pici con sugo al peposo(ピーチパスタ〜ペポーゾのソース〜)

サラダ

  • Insalata di spinaci con champignon e parmigiano(マッシュルームとパルメザン入りほうれん草サラダ)

デザート

  • Frittelle di castagne(栗粉のフリッテッレ)
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「ポレンタ」とは何か前に説明したと思います(ここを参考)。冷めて固まってきたポレンタをスライスに切って揚げることがよくあります。これにポルチーニとマッシュルームで作ったクリーミーなソースを乗せて「揚げポレンタとポルチーニのカナッペ」にしました。
因みに揚げポレンタは塩または砂糖をまぶしてそのまま食べても美味しいです〜

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リボッリータはパンザネッラ、パッパ・アル・ポモドーロなどと同じく余った食パンを生かすトスカーナ料理です。
分かりやすく言うと、野菜、豆とパンの煮込み料理です。パンが崩れてしまい、スープよりはお粥のような食感になります。煮込む野菜は主にキャベツ(特にイタリアのカボーロネーロ)、人参や小松菜、豆は白いんげんです。リボッリータを作ろうと決めた理由は日本でなかなか見かけないカボーロネーロ(「黒キャベツ」)を育てる知り合いにいただいたきっかけです。普通のキャベツと見た目も味も違い、生で食べるとちょっと硬くて苦いので、煮たり炒めたりしたものをトスカーナ料理によく使われています。久しぶりに食べたら懐かしい味がして少し感動しましたw
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また、季節の菜の花を使った「菜の花と生ソーセージの炒め」。生ソーセージって何?と思う人も多いかもしれませんが、イタリアだとサルシッチャと言い、豚腸に詰めた、スパイスとハーブが効いた豚のひき肉です。日本では売られていないため似たよう生ソーセージを使いました。サルシッチャと菜の花の相性はとても良いですよ!
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詰め卵はちょうど前回の書込みに説明しました。
去年の夏キッチハイクでハイカーと一緒にシエナ名物である「ピーチパスタ」を手打ちで作りましたが、今回も同じでした。ただソースは本来おかずとして食べるフィレンツェの「ペポーゾ」(牛スネ肉の赤ワイン煮)に変更してみました。ソースっぽくなるようにペポーゾを3時間以上煮込んで柔らかく仕上げました。結局ボリュームたっぷりのパスタになりました笑!
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サラダは冬系のマッシュルームとパルメザン入りほうれん草サラダ、当日の八百屋さんにインスパイアされました。
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そしてデザートまで季節感を出してみて、栗粉(イタリア産)のフリッテッレを用意(…栗は冬より秋だけどね^^;;)。
レーズンや松の実を混ぜた栗粉の生地を揚げたら、砂糖をまぶして完成です〜これも手軽な家庭デザートで、お母さに何回も作ってもらいました(^-^)因みに栗粉は主にデザートの材料ですが、上記のポレンタのような料理にも使うことがあります。
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ごちそうさまでした!笑
次回のレポートではカラフルなパスタと(既に過ぎた)ヴァレンタインデーにぴったりのチョコデザートを紹介します〜☆

KitchHike n.2

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では、2回目のキッチハイクについて話します。

2回目は特にフィレンツェでしか食べられない料理を作れるようにしました。

コースはこうなりました:

前菜
・パンザネッラ (Panzanella)
・チェチーナ (Cecina)
・鳥レバーペーストのカナッペ (Crostini di fegatini)
・サラミ (Salame)

メイン
・ペポーゾ (Peposo)

サラダ
・カテリーナ・デ・メディチ風サラダ(Insalata Caterina de Medici)

デザート
・米ケーキ (Torta di riso)

その他/手作りプチパン
・自家製パンディラメリーノ(Pandiramerino fatto in casa)

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見たことない料理名ばかりでしょ?笑

まず、パンザネッラはどのような料理といえば、パンのサラダです。

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前日から余った、硬くなったパンを水に浸け込み、野菜と混ぜてオリーブオイル、ヴィネガー、塩胡椒で味をつけます。夏の家庭料理で、レストランであまり見かけないと思います。

チェチーナはひよこ豆粉で作った薄いパンケーキです。黒こしょうをかけて食べるのは一般的ですが、チーズや生ハムなどと一緒に、様々なアレンジもできます。

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「チェチーナ」という名前はフィレンツェだけで使うと思いますが、ほぼ同じ食べ物が別名でリグーリア州などでもあります。

逆に鳥レバーのペーストはトスカーナ料理の代表的な一品です。

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荒い感じのペーストや滑らかなクリーム状になっているもの、作り方はそれぞれですが、トスカーナ風の前菜に欠かせない料理です。

今回焼いたパンにつけましたが、美味しいコンソメスープに軽く浸したパンに乗せて出すのがおばあさんのやり方でした。

サラミだけはすみません、買ったものでした笑

メインのペポーゾはトスカーナの牛肉煮込み料理です。牛すね肉を3時間ほど赤ワインと大量の黒胡椒で柔らかくなるまで煮込み続けます。

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まあ、写真は真っ黒であまり分からないですねw

サラダの名前はトスカーナの有名なメディチ家の「カテリーナ・デ・メディチ」から由来し、具材はベビーリーフ(色々な葉っぱの混ぜたのが一番いいです)、ゆで卵、アンチョビー、ケッパーとペコリーノチーズです。

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デザートは日本人を驚かせる、お米で作ったケーキです。

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イタリアでは甘いものにお米を使うことが決して珍しくありません。このケーキを作るにはお米を牛乳と砂糖と一緒に煮た後、卵やアーモンド、レーズン、ドライフルーツ(私の場合は柚子、オレンジと金柑)などを加えてオーブンで焼きます♪

前回、主に魚介料理でしたが、今回はガッツリ肉料理ですね笑

毎回、ゲストさんに合わせて違うメニューを考えるのはとても楽しいです( ^ω^ )今度は是非食べに来てください〜

イタリアン家庭料理/Italian Home-cooked meal